挑戦と継続が未来を作る 二宮清純×伊藤数子×辻口博啓

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2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催が決まり、さまざまなスポーツが盛り上がりをみせるいま、車いすテニスなどをはじめとするパラスポーツも注目を集めてきている。その立役者といえるのが、スポーツジャーナリストであり、ご自身でインターネットマガジンを発信している二宮清純氏と、パラスポーツNPO法人STANDの代表理事を務める伊藤数子氏。「パラスポーツをスポーツとして紹介する」というコンセプトのもと、サイト「挑戦者たち」を立ち上げ、おもしろさを伝えている。今回はスポーツとスイーツという異なるジャンルのなかで、ビジネスや仕事学について熱いトークが交わされた。

写真 立川賢一

継続しているからこそつかめる、“チャンス”という風

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辻口:お二人は何がきっかけで、一緒にパラスポーツのウェブサイト「挑戦者たち」を始められたんですか?

伊藤:私は10年前にパラスポーツのNPO法人を立ち上げたのですが、(スポンサーを集めるにも)全然相手にしてもらえなかったんです。1000社のリストを作って会ってもらえたのが60社。その内、関係ができたのは3社でした。当時行っていた、パラスポーツのインターネット中継は、例えばアクセス数がはじめ1万アクセスだったとすると、翌年には1万2アクセスとか、増えても超微増なんですよね。なぜだろうと思ったら、関係者の中だけで広がっていることがわかったんです。そこで考えたのが、パラスポーツ関係者のすぐ外側にいるスポーツのファンに声をかけてみることだったんです。障がい者とあまり関わりたくないなと思っているような人たちに、パラスポーツを見てと言ってもきっと無理ですよね。スポーツのファンに、パラスポーツの魅力を伝えることができたら、もしかしたらファンが増えるかもしれない。ここが予備軍だ、と。では、どうしようと思ったときに、スポーツジャーナリストの存在に気づいて、二宮さんのホームページにたどり着いたんです。二宮さんはご自身でウェブマガジンを立ち上げていて、このコンセプトに“世界のメジャーなオリンピックなどのスポーツも面白いけれども、地域で行われている小さな大会だってスポーツとして面白ければ取り上げていこうじゃないか! ウェブマガジンならそれができる”って書いてあったんですよ。そこに“パラスポーツ”を入れても文章が成り立つじゃないかと思って、二宮さんに連絡を取りました。二宮さんはすでにその頃、パラアスリートを何人か取材なさっていて、「それはやるべきだ! やろう!」ということになって、「挑戦者たち」を立ち上げたのが、6年前のことです。

IMG_0113 二宮:“継続は力なり”とよく言いますよね。Jリーグを立ち上げたときに、川淵(三郎)さんから学んだんですが、とにかく継続しなければいけないと。これはうちのスタッフにも言っていることで、たぶん辻口さんもそうだと思うんですが、若い人がどうやって伸びるかというと、やはり“継続力”なんですよね。途中でやめたり、くじけたりして、夢を断念するのは、もったいない。続けることも能力なんです。継続していると、もちろん山あり谷あり、谷ありで……。あんまり山っていうのはめったに来ないんですが(笑)、確実に力は付いてくる。

伊藤:ははは(笑)。
二宮:時々、風がスーッと吹くんです。でも継続してないと、その風をキャッチできないんですよね。ひとつのことをずっとやっていると、何年かに一回、うまい具合に風が吹くときがある。それが来る前に不安になってやめちゃうんです。でも、ここで愚直に頑張れる人間が生き残るんですよ。だから継続しましょうと、ずっと口を酸っぱくして言っている。

辻口:僕も日本スイーツ協会をずっと継続させようと思ってやってきました。おかげさまで少しずつ会員数も伸びてきたので、こうしてお二人と出会えましたし、スイーツ協会の新しい方向性も見えてくるのではないかなと思っています。